結城 瞳


子供の頃の話。
私の住んでいた家は、まさにお化け屋敷でした。
商売をしている家だったので、私はよく一人で奥の部屋で遊んでいました。
昼間一人でテレビを見ていると、お風呂場の戸が開き廊下を

ぎしっ、ぎしっ・・・

窓の所まで来るとカーテンが

ふわぁ〜・・・

そのままお店の方へ・・・・・

目には見えない何かが、歩いて行きました。
それを私は目で追って行くと、店に抜ける所にあるカーテンも

ふわぁ〜・・・

慌てて店の中を覗くと、何事もなかったように母がいました。
母は、平然と仕事をしていました。。。

トイレが水洗ではなかったので、いつも底から視線を感じていました。
寝ていると片耳だけに聞こえるおばけ特有の音。
寝ようと電気を消してたら金縛りに・・・・
目だけ動くから足元の方を見ると、ぽかぁ〜ん・・とぼんやりとした怖い顔・・・
初めて私の前に、お不動ちゃん(不動明王)が姿を現した時でした。


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