投稿:女性

これは、私の会社の同僚のKさんの話です。

この体験をしたのは、Kさんの地元である青森県のアパートでした。
このアパートは、Kさんのおばさんが、経営していた薬局を取り壊した跡に
建てられました。その隣には、蔵があります。

Kさんは、ある雨の降る日の夜中、ふと目が覚めてトイレに行きました。
なんだか変に寝つけないし、しかも上の人だかなんだか人の声が夜中に響く・・・

まあ、とにかく寝よう・・・。

と思ってかけ布団を剥(は)がした時に手が、ぐわっ と飛んできたらしいです。
しかも、彼の顔めがけてその手は飛んで来ようとしたらしく・・・
あまりの恐ろしさに悲鳴を上げると、その手はなくなったそうです。
Kさんが体験したのは、結局この一度だけで、

「あれは、冗談抜きで人間の手だった!」

と言っていました。

Kさんも結構霊感体質のようで、いるのがわかるといったレベルらしいのですが
近づいて来ると、訳もなく変な恐怖感を覚えるようです。
丁度この前、私が帰った直後に会社でそういった感覚に襲われたらしく、
いうなれば起きたままで金縛りにあった、と言うのが適切なのかな??
そう言えばそういう話ばっかりしてたから、寄ってきちゃったのかな(^^;

しかし部分的に出てきたんだとしたら・・・・・
全身全部出てくるよりも、かえって恐怖が増すな〜(^^;


一方で、蔵の所有者であるおばさんは、いつも寝つきが悪いらしく、
体も調子が悪い事もしばしばあったらしいです。
後日、蔵の中を片づけていると、なんと針が無数に刺さっている人形が!
どうも、そのおばさん、人形の類が好きらしく・・・・
家には山のように人形があるそうです。

多分、日本人形とかでしょうね。
もしやするとこのおばさんは、結構霊媒体質だったりするのでしょうか?
人形って魂が入るっていいますよね?
気になるのは、この針が刺さりまくった人形なんですが・・・・
その話を聞いた時、「これが体調がおかしくなる原因なのかな?」なんて
思いました。
Kさんの住んでたアパートは今はおそらくないだろうとのことでした。

Kさんとお兄さんは、約10年近く前に、大阪の京橋の方で一緒に会社を
起こす為に拠点をそちらに移しました。
会社として借りた建物は、上が事務所、下が寝る場所というか、
殆ど住む所扱いだったそうです。
さて、会社を興したその日の夜、下のお部屋で寝る時、3つあるお部屋のうち、
どこで寝ようかということになったのですが、Kさんは一番向かって右側の部屋が
どうしても嫌な感じがして、そこは絶対嫌だといいました。
一番左の部屋なら大丈夫らしく、そっちで寝る事になり、お兄さんはなんと

「あ、じゃあ、俺一番右にするわ」

と言って、速攻寝てしまいました。

次の朝、Kさんがお兄さんを起こしに行くとなんと・・・・・
お兄さんが、誰かとしゃべっている声が聞こえたそうです。
寝言とかじゃなく、はっきりと会話している声だったそうです。
戸を開けて、お兄さんの姿を確認すると、やっぱり寝たままだそうで・・・・
はたから見れば、ただの寝言にしか過ぎないんだろうけど、
そこはやっぱりこのお兄さんだし、Kさんにはこのお部屋が邪な感じに
思えるし(^^;

まともにお兄さんが起きてからそのことを伝えると

「あ〜。そういうえば、昨日からずっと話しかけてきてさ〜、
 なんか気が付いたら俺、寝てたのね」

などと、呑気に答えるお兄さんではありましたが、そこの会社にいる間、
お兄さんは夜な夜な誰かと話していたらしいです。

ちょっとこのネタあっためすぎて(?)、
Kさん兄弟がどのくらいここにいたのかは忘れてしまいましたが、
この建物は、今でもあるようです・・・



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