東 尋 坊


と、云う訳で雄島へ移動してきた。

ん〜・・・ 夏休みだから仕方ないかなぁ・・・ ガ キ どもが居るよぉ。(*--)

橋から戻って来るカップルとか・・・

みんな反時計回りとかしてるのかな??

真っ暗なのに誰も懐中電灯を持ってない。 あれってすごく危険だし。
まぁ迷っても海にさえ落ちなかったり、朝まで島でじっとしてればいずれは帰れるだろうけど。

とにかく私達もまた橋を渡った。
昼間反時計回りをしてる私達はとりあえず全員まだ元気だ。

問題なく橋を渡り、また大きな鳥居の所へ来た。

特に変わったかと云うと・・・
聞いてたほど大きな違いは、私は感じなかったんだけどぉ??

多少は違ったけどね。
そんなにすごく空気が変わったとか云うと、たいして変わりはないと思うけどな?

空を見上げれば が綺麗。 (o^^o)


さぁてと! もうわかってる!
ハイハイ。登りますよ。石段。


ふぁ…

ふぃ……

ふぅ………

登り切って、また反対周りの入り口にあるあの木の所へ行こうとすると。。

あっ。壁だ。

見えない壁がそこにあった。以前、高尾山で体験してる壁と同じだ。

 


でも・・ココの壁は、高尾の壁とは違い。
進もうとすれば進める壁だった。
壁を無視して進むとその木はある。
しかし、夜の木達は、静かだった。


もう何も言ってこなかった。
ただの木って感じになってた。
私を信じてもらえたのかな?

また廻る気はなかったんだけど、もう少しだけ進んでみようと思ったら、その木の所にもう一つの壁があった。
それも無視して少し先まで行ってみた。
特に変化は無かった。

じゃ戻ろうって事でまた石段の前に来て「もしかして?」と思い、鳥居の様子を見たらやっぱしだ。
鳥居にも壁があった。
つまり 夜は順路でも島を廻るな って事だ。
この島の夜は、特に霊達の憩いの場?になるらしい。
それを島の木達が守ってるらしい。

だからぁ。観光で明るい時間に行くのは良いけど、順路通り、時計回りをする事。

暗くなったら島に入らない事。

これを守って欲しい。

石段を降りて来たみんなの様子を気にして見てたら、助手が久々に霊を連れてる・・・ (*--)
そしてスタッフのカメラマンも霊をしょってる・・・ (*--)

とりあえず助手のはすぐインスタント除霊をした。
「あぁ?憑けてた?」とまったく鈍感に成り下がってた助手。それだけ慣れてしまったと云う事かな。(^^ゞ
良いんだか、悪いんだか。。。

とにかく余計なものを連れて帰らないでくれぇ。

さぁ・・・ カメラマンの方・・・ どうしたものか・・・

そこまでの依頼はされてない。
「もし何かあった時は、なんとかしてくれ」って言われてない。
あくまでもルポの依頼と反時計回りにチャレンジすると云う依頼しか頼まれてない訳だ・・・

ホントこう云う時、困るよなぁ。。。

まぁしばらく様子を見てよう。
橋を渡り切ってもまだ憑いてたらまた考えようとそのまま放置。

ココにも遺体が流れ着くだろう所を、もう一度よく見た。やっぱ居るねぇ。
夜中は、霊気がするし霊の数も多い。

島の全員まで手をつける事はしないけど、もしココにいる霊で生きてる人達を引っ張ってる霊がいるんだとしたらと思い、ココに居る霊だけねって事で上げてあげる事にした。
ココに居る霊も、島に居る霊も、自殺も居ればそうじゃなく、ココら辺で死んだ訳じゃないけど集まってしまってる霊達も多くて。

その時、(助手が)撮影した写真に後から見たら不思議なのが2枚あった。
今回のレポートの写真には、心霊写真が一枚もなかったんだけど・・・ この時の写真だけ。

まだ私が霊視をしてる最中のがこれ。↓ 霊達を上げにかかったばかりのがコレ。↓

よくわかんないけどこれって私の氣? かな?
同じ場面でもっと枚数撮影してるんだけど、この二枚だけがこう写った。

さぁ戻ろうか・・・ と橋のたもとに行くと・・・


橋の真ん中辺りにずらーりと並んでる生きてない人達が、恨めしそうな顔して私をみんなで見てる。

ありゃ。困った。
私は、ぶっちぎって通過出来るけど・・・
このままで通過するのはスタッフ達が危険。
間違いなく喰らう。

この霊達は、全員が「助けて欲しい。」「成仏させて欲しい。」と私の前に立ちはだかった人達だ。
大人も子供も居た。
目立ってたのは、そこら辺に居そうな中高年のおばさん達と、その孫?又は親子も居るかな?
何か水害で村ごと飲まれたとかがあったのかな?
服装からしても、普通のおばちゃんの買い物行くとか、頭にほおっかむりをして掃除をしているような姿だった。
時代的にはたぶん戦後間もない頃だと思う。
端っこの方には「これは飛び込んだな。。。」「自殺だな。。。」って男性も居たけど。

ん・・・ どうしよう・・・
とりあえずスタッフの一人に状態を伝えたけど、スタッフはそれを聞いても戸惑うだけだし。
どうしてくれとかの指示ないし。

とにかくこのままで通る訳に行かないから。
みんなを橋の手前に待たせておいて、しょーがないからそこに居る人達だけ上げてあげた。

はい! 良いよ。もう通って良いよ。

そしてその橋の真ん中辺りの足元を見ると・・・ あぁなるほどね。


ココら辺にいっぱい手が。 (写真:右)

東尋坊側の橋の横から沢山の手。腕が必死に橋によじ登ろうとして、手をかけてる所だった。
それで海の方からそこを覗いてみると、何人もの自殺霊が海から橋に上ろうとしてる。

ココでまた。なるほど。
橋の真ん中辺りで霊が出るだの、霊に足を捕まれるだの、噂もまんざら嘘ではないだろうね。
そう云う体験をしてる人達も居ると思うよ。

それは、雄島を反時計周りしたらと限った話かどうかはわからない。
だって、私達は昼間だけど反時計廻りをしてるから。
それでこの霊達を見てるから、反時計廻りをしたから霊がこうして来てるものなのか?
しなくても来てるのか? わからない・・・

反時計回りしなくても出るものは出ると思うんだけどね。

とにかく! 夜中には行かない事だ。

それで・・・・
橋から戻って来て車の所まで来たんだけど、カメラマンを見ると・・・ はぁ・・・ やっぱりまだ憑いてるよ。。。
しょうがないからもう一人のスタッフにそれを話した。そして私の事情も話した。
「だからこうなるの困るんだよ」と。
見てる前で助手の除霊をやっちゃってるし。
憑いたら取ってもらえるものと思われてても困るし・・・
まぁ本人は、憑いてるなんて気がついてる感じじゃなかったんだけど。
私が黙ってればそのままお持ち帰りだろうけど、私しゃ知らんよってなるだけ。
だけどこれで、お疲れさん!解散!ならそのままにしたかもしれないんだけど、まだこのスタッフ達は同じ車に乗らないとならないし、ホテルも同じだし、食事の時は顔合わせる訳だし・・・

憑いてる人が側に居るだけで私は鬱陶しい。それがいちいち気になって、他の霊視の邪魔にもなる。

もぉ・・・ しょうがないな。
私は立ってるカメラマンの後ろへそそくさと回り、気がつかれないように黙ってインスタント除霊を始めたら・・・
そりゃそうよねぇ。
後ろでなにやらごちゃごちゃ動けば振り返るよね。
カメラマンは、振り返ってすぐピンと来たらしく、すぐ前を向いて黙って立ってた。
私は、除霊を終わらせて前に回るとカメラマンは、「ありがとうございました」と頭を下げてくれた。

なーんか予定外の仕事の多いレポートとなってしまった (^^ゞ


感想としては、聞いてたのがかなりオーバー?に「すごい!」だの「ヤバイ所!」だと聞かされてたからか、力抜けしてしまった。
でもあの崖の恐怖感は、今まででダントツ一番の恐怖だった。

助手は鈍感なのか??
最後まで「東尋坊、怖くなかったなぁ〜。」なんて言ってる。

夜中に私が崖っぷちまで行ってるのを見てたのは、見てる方が怖かった。暗くて下が見えないから行けたんでしょう? なんて云うけど。
そうじゃない。
暗い崖に淵まで行くなんて普通に怖いに決まってるじゃん。
薄っすらだけど足元は見えてたから、何処までで崖が終わってるのかもわかってたし。

とにかく、あそこは昼も夜も崖っぷちに行くのは止めた方が良い。
ましてや自殺をしようとしてなんて行かないで。
迷ってる人は、尚更だよ。 迷ってるんなら行っちゃ駄目。

後悔先に立たず!!
どんな時も生きていれば運命の道は続いて行くんだから。
そこまでの運命で答えを出そうとしないで、その辛さを乗り越えれば新しい道は必ずあるから。
みんなに与えられた寿命の範囲で運命の道は、続いてるから。
もう終わりだなんて、勝手に決めないで、とにかく一人で考えない事。

暗闇で地縛霊になんてなりたくないでしょ?

自殺を考える人は、自殺した後の事までも勉強してから考え直して欲しい。
救いの手だって、あなたが思うよりいっぱいあるんだし。
自殺して自殺霊になってから「助けてくれ!」って言ったって、助けてくれる人なんてほとんど居ないんだし。
それでも人は、自殺をしといて霊になってから「助けて」と言う・・・ 勝手なものだ。


おまけ

かつては飛び降りても簡単に死なないことをアピールするため(?)に、敢えて飛び込みを実演する者もいた。
一部の者からは「ドリャーおじさん」との愛称で呼ばれ、通算2万回以上飛び降りては断崖絶壁をはい上がってきたという。

と云う話だった。


こんなおっちゃん・・・ どうなんだろうか? 良かれ悪かれだなぁ。

迷いながらも飛び降りた人にとっては(偽自殺も含めて)、やはり自殺行為なんだけど「ココに飛び降りても死なないから・・・」と思って飛び降りる人や、自殺じゃないけど「面白そうだから」とか「ココは飛び降りても死なないから安心」と遊びで飛び降りる人達も居るんじゃないかな?

ドリャーおじさんは、落ちても安全な深さと位置を知ってて飛び降りてると思うよ。
ここは深い所とすごく浅い所があるから、浅い所に落ちてしまうと死ぬ気なくても死ぬぞ。

落ちる時に側面の崖に当たりながら落ちる可能性だってある。ボロボロになっちゃうよ。
それにね。水死って後がすごい事になっちゃうんだよ。
死んだ後の自分の姿の事も考えた方が良い。水死の人の遺体を見たら良いんだよ。
水に飛び込もうだなんて思わないと思うから。
落ちる所がコンクリートじゃないから死体も綺麗なままだなんて思ってたら大間違いだからね。


とココまで書いてかなりの時が経ちました。(^^ヾ

それでね。実際にドリャーのおっちゃんが飛び込む姿を見る事が出来たんです。

そしたら・・・ 聞いてた話と違うじゃん。
ドリャーのおっちゃんは、単なる自己満足で飛び降りてました。(^^ヾ
男のロマンだそうで・・・

でも大怪我も数回してるそうです。やはり危険じゃない場所を探して飛んでるそうです。
死にかけた事もあるらしいが、それでも懲りずに飛ぶ。
このおっちゃんの根性はたいしたものだと思うけど、懲りない馬鹿とも思う。だから男のロマンなのか?
別に自殺防止の為に飛んでた訳じゃなかったけど、それでも数回自殺を止めた・・・ 邪魔をした、らしいですよ (苦笑)

おっちゃん曰く、自殺を考えてる人は見ればわかるそうで。
ボーっと立ってる横から走ってドリャーって飛び込むそうです。(爆)
まぁ少しは人助けもしてたと・・・

そりゃ止めるよねぇ。
いきなり横から海パン一丁(それもビキニ)のおっちゃんが大声出して飛び込めば、「なっ、何が起きたの??」って感じ。
それに驚いてふらついて落ちなければ良いんだけど(^^;

しかし・・・ このおっちゃんが飛ぶのは明るい時間ばかりだろう。潮の事も考えているだろうし。
自殺する人が明るい時間、人も居るのに飛び降りるのかな? まぁ下見くらいするだろうけど。

結城 瞳



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